令和6年度 第2回支部勉強会
日 時: 令和6年9月13日(金) 17:00~19:00
会 場: 鎌倉生涯学習センターきらら 第7会議室
テーマ: 遺産分割協議にまつわるエトセトラ
講 師: 前田陽子会員、湯前大作会員
参加者: 12名
鎌倉支部では、数次相続の場合の遺産分割協議の進め方及び遺産分割協議書の書き方を中心に、当支部の前田会員及び湯前会員が経験された事案の概要及びそれに基づく勉強会を開催しました。
前田会員の事案は、一次相続では数人の相続人がいたものの何の対応もなされないまま数十年が経過し、その間にひとりの相続人には二次相続が発生し、さらにはもうひとりの相続人にも相続が発生するという複雑なケースでした。本件の対応では、相続人間の公平性及び税務を考慮しながら税理士や司法書士を含めていくつかの分割案を検討し、相続人の意向に基づいて一つの案に決定し、各段階の相続に応じた遺産分割協議書を作成しました。また、同協議書の執行の過程では、一部の書類が収集できないことが判明し代替の書類を準備したなどの苦労を経験したとのことでした。
湯前会員からは、2件の事例の説明でした。1件目の事例は、当初は一次相続として相談を受けましたが確認したところ三次相続まであり、また依頼者ご自身の遺言書の作成も受任したという案件でした。2件目の事例は、調査を進めたところ以前の相続の際に相続登記がなされていない多数の不動産(主に山林や原野)の存在が確認され、さらには相続人も十名以上に増えており各位のご意見や利害の調整に注力したという案件でした。
前田会員、湯前会員の事例は、複雑で課題も多くたいへん参考になりました。
勉強会後は、有志で懇親会をもち親睦を深めるよい機会になりました。
(高橋 文雄)